自己嫌悪が作った社会、自愛が作る社会。

「あすよみ」発起人のマサです。


「自己嫌悪」とは何か?

これまであまり深く考えたことはなかったのですが、書籍「あなたが生きづらいのは『自己嫌悪』のせいである。 他人に支配されず、自由に生きる技術」を読んで、ちょっと衝撃を受けました。


誰だって多かれ少なかれ自分のことが嫌になることがあると思いますが、本書によれば、素晴らしい業績をあげている人や、昼夜問わず働きまくる人、必死にノルマをクリアし、トップに立つ人など、社会的に「成功者」と言われる人ほど、強い自己嫌悪を感じているといえるのだそうです。

彼らは自己嫌悪からくる「不快感」を感じないようにするために、ハードルをあげ、そこを超えようとする。


私がビジネス書を読んだり、イベントを主催したりすることだって、ある意味、「自己嫌悪忘却グッズ」だったのです。それを知ってもっと自己嫌悪に陥ったり。。

さらに言えば、「立場」を守って仕事をしたり、人からよく見えるものを着るというのも、自己嫌悪をベースとした考え方になります。

もう、ほとんどの人が当てはまるのではないでしょうか。「自己嫌悪」が全くない人はまれなのでご安心ください。


そんな自己嫌悪からの脱出を目指すことはやめた方がよいそうです。そうすればするほど、「脱出できない自己」を嫌悪してしまうとか。

ポイントは、「自己嫌悪」から意識を遠ざけ、「自愛」の瞬間を増やしていく


自己嫌悪にとらわれていると、頭と身体が分離して、自分の感情を感じることができない状態になっているので、身体感覚に目を向けていくことで自己嫌悪とは別のモードにスイッチできるそうです。これってマインドフルネスですよね。


「あすよみ」でこれまで開催された以下のイベントにも通じるところがあるなぁと思いました。

ストレスを解消し、創造力を活かす!“働きやすさ”をつくる「はじめてのマインドフルネス」 

AI vs EI ーレゴブロックを使って、AI時代に求められる人の能力を学ぶワークショップー 


これまでの時代は、「自己嫌悪」を誘発する“ランキング”という考え方をベースとすることで、統制のとれた組織が機能し、長時間労働によって社会が作られてきたと言えるのです。

今や「統制のとれた組織ほど結果が出る」というのは過去の成功体験に過ぎません。


昨年、あすよみで6回も開催し、反響を呼んだワークショップで取り上げた書籍「ティール組織」には、世界中に出現しつつある次世代型の組織モデルが示されています。

書籍「ティール組織」とレゴブロックを使って、これからの組織について探求するワークショップ(6/13開催) 

企業や組織がこれまでのように成果を出せなくなってきたのは、数百年前に生まれた組織モデルを採用する多くの企業が今の時代に合わなくなってきているのかもしれません。


本書にも書かれていますが、「個々人がそれぞれに自分の感覚で判断して能力を発揮する、柔軟で創造的な形で秩序化された組織」を目指していくことが大切だと思う今日この頃ですが、「自己嫌悪」モードの中にどっぷりつかっていると想像すらできない世界なのでしょう。

これは大きなパラダイムシフトです。


あらためて、身体感覚や感情に“意識的に”向き合う努力が必要だと感じました。「あすよみ」のイベントでももっと企画していきたいと思います。


最後に、もしあなたが必要以上に「自己嫌悪」に苦しんで、毎日が生きづらいと感じているのなら、本書からヒントが得られるかもしれません。