本日は、リーダーシップアカデミーTACL代表のピーター D. ピーダーセン氏の話を聞いてきましたのでポイントを共有します。
テーマは「マネジメント・イノベーション」。
彼の主張を簡単に言えば、イノベーションに本気で取り組むならば、「マネジメント・イノベーション」がキーであるが、日本のほとんどの組織は変わっていないということです。
「未来について唯一確実なことは、未来は予測できない」というドラッカーの言葉からも分かるとおり、「フューチャープルーフ」で「レジリエント」な組織がいま求められています。そのための、マネジメント・イノベーションなのです。
「フューチャープルーフ」は初めて聞く言葉でしたが、未来の変化に耐性があるというような意味だったと思います。
ピーター氏が言う優れた企業の条件とは、①稼ぐ力を持ち続ける、②働く人を活かす、③社会的「善」を生み出すことの3点です。
ここで、売り上げや利益、製品やサービスだけを見ていても、「フューチャープルーフ」で「レジリエント」な企業かどうかは分からない。
「パフォーマンスエクセレンス」が優れていても、「ソーシャルエクセレンス」が低い企業は、不祥事などを招きやすく、企業にとって大きなリスクだからです。
組織が「フューチャープルーフ」で「レジリエント」であるかどうかを判断するには、「トリプルA」という以下の3つの視点で組織体質を見ていく必要があります。
Anchoring(アンカリング)
心のよりどころ、企業や組織の求心力となるもの(価値観や使命が生きているか)
Adaptiveness(自己変革力)
新しいやり方を取り入れるなどしているか(学習環境と手段は進化しているか)
社内の広い層からイノベーションを引き出せているか
Alignment(社会性)
時代の方向性に会社や組織のベクトルを合わせられているか
社会性を含んだブランドアイデンティティを築けているか
それぞれ細かい質問に答えていくことで、組織体質を測ることができるそうですが、面白かったのは、職級によって回答に差があり、上の層ほど肯定的な回答になるそうです。
アンカリングという考え方の注意点として、「技術」や「製品」に組織がアンカリングされているというのはちょっと危険という話が説得力ありました。他の選択肢があることを無意識のうちに排除してしまうからです。
ちなみに、ピーター氏は北欧の方ですが、北欧には「人を救って、組織を救わず」という考え方があるそうです。個人に自己変革を促す社会の仕組みがあってのことですが、日本とは真逆ですね。
もしあなたの組織が「フューチャープルーフ」で「レジリエント」からほど遠いとお考えでしたら、あすよみに同僚を誘ってみてはいかがですか?
Adaptiveness(自己変革力)と、Alignment(社会性)の向上に少しはお役に立てそうです。
あすよみ発起人 マサ
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