前から気になっていた書籍「お金2.0 新しい経済のルールと生き方」を読んでみました。
「お金」には、価値の保存・尺度・交換の役割があり、「お金」が社会の中心に位置付けられているのが資本主義です。
全員が「お金」を増やすことに集中している状態ですが、生み出しているのは「価値」です。
ここで問題になってくるのが、社会に提供される「価値」が全て「お金」になるわけではないということです。
ソーシャルキャピタル(社会関係資本)という言葉があります。社会を持続的に発展させていくために必要な「社会的ネットワーク」も資産として扱おうという考え方ですが、資本主義世界では、価値として認められていませんでした。
そして今、テクノロジーの進化によって、「価値」を保存、交換、測定する手段は「お金」である必要がなくなってきており、これまでマネーキャピタル(金融資本)を増やすことにたけた人と同じように、ソーシャルキャピタルを増やす人も「価値」を可視化することで大きな力をもつ時代になりつつあるのです。
例えば、1億円の「お金」を貯める代わりに、ネットで100万人のフォロワーを集めてもいいわけです。もし100万人のフォロワーがいたら、その価値をいつでも「お金」に交換できるのは容易に想像できるでしょう。
ここで難しいのは、1億円を貯めるという「お金1.0」の価値観で生きている人には、100万人のフォロワーを集めることはできないということですね。
「あすよみ」は(今のところ)非営利な活動なので、マネーキャピタルを増やすことは考えていません。その代わり、ソーシャルキャピタルをどこまで高められるかという視点は持っておきたいと思いました。
モノを所有することに対して対価を払うという価値観が薄れつつある若い世代が、大きくなった時、「お金」の存在は今の時代ほど重要ではなくなっているかもしれません。
そんな時代に取り残されないためのヒントがたくさん書いてある本だと思いますので、ぜひ手にとってみてはいかがでしょうか?
あすよみ発起人 マサ
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